インバータを使うと、車でドライヤーやパソコンが使えるようになる?
出力はどれくらいあればいいの? 1000W? 1500W?
おすすめや取り付け方法(バッテリー直結orシガーソケット)、正弦波の方が良い理由についてもご紹介します!
インバータとは?
インバータとは何か?について書いていきます。
インバータは、直流電流(DC)を交流電流(AC)に変換する回路を意味します。
インバータ回路は、一般的な家電に搭載されています。
例えば、エアコンやIH調理器、掃除機などです。
「コンセントからの電流って、交流電流じゃないの?」
と疑問に思われた方も、いるのではありませんか?
ややこしくなりますが、コンセントから供給された交流電流を1度、直流電流に変換しています。
それからインバータ回路で、モーターなどの動力に適した交流電流に変換している為です。
※交流→直流に変換する回路を「コンバータ回路」といいます
インバータ回路が無かったらどうなるの?
インバータ回路が無い場合、何が起こるのか?
エアコンを例にして、考えてみましょう。
○インバータ回路が入っている場合
- 風量の調整ができる
- 設定温度になったら、風量を落として室温の維持をする
○インバータ回路が入っていない場合
- 常にMAX風量
- 設定温度になったらOFF、暑くなったらON!
この場合、ファンのモーターへの出力をON→OFFにするだけではない、という点が大きく違います。
モーターONの中でも、風量小の回転になる電流、風量大の回転になる電流と、インバータ回路が必要な出力量に応じて電流を調整してくれます。
細かなインバータ回路の仕組みは、インターネットに大量に情報があります。
興味がある方は、検索してみましょう。
車に使うインバータとは?
それでは、車で使うインバータとは何か?
それは、車の中の直流電流を、家電が使える交流電流に変換するアイテムです。
細かく分類していくと、複雑で分かりづらくなるので、大雑把に書きました。
インバータの取り付け方法 バッテリー直結とシガーソケットの違いとは?
車で使うインバータを取り付ける方法について書いていきます。
メジャーな方法では2つあります。
まずは「バッテリー直結」の取り付け方法です。
インバータ バッテリー直結の取り付けについて
よく「バッ直」と略して読ばれている、この取り付け方法。
文字の通り、バッテリーから直接電気を供給できるようにする取り付け方法です。
この方法のメリットはこんな感じです。
- 定格出力が大きいインバータが使える
- (サブバッテリーを使えば)いつでも家電が使える(ドライヤーやノートパソコン等)
- シガーソケットを占有しないから、シガーソケットで別のアイテムを使える
家電を使うには、使う家電の必要とする出力(電力)が供給できるスペックのインバータが必要です。
シガーソケットからでは、12V × 10A = 120W が上限です。
120Wの消費電力の家電というと…
- 20インチの液晶テレビ
- ノートパソコン
…あたりです。
しかし、起動時に表示されている消費電力の1.5~2倍の瞬間電力が必要な物では、使用できません。
それでは、デメリットについても考えてみましょう。
バッテリー直結のデメリット
- 発熱、稼働音が大きい(ものもある)
- 配線や線の太さなど、注意するポイントが多い(バッテリーあがり)
- DIYが基本なので、自己責任になる
出力が大きくなれば、発熱や放熱する為のファンの音も大きくなります。
車内の設置する場所を考える必要があります。
事前のリサーチでは、エンジンルームにインバータを設置している猛者もおられました。
スペース的な面では、コンパクトカーに導入する場合は、大きな出力ものはオススメできません。
インバータ シガーソケットへの取り付けについて
シガーソケットへ差し込むタイプのインバータについて、書いていきます。
取り付け方法としては、シガーソケットに差し込むだけです。
そんなシガーソケット取り付けタイプのメリットについて、考えてみました。
- 簡単に設置できる(レンタカーでも使える)
- 手頃な価格で導入しやすい
- (バッ直よりも)静か、熱くなりにくい
出力できる上限があるため、いろんな意味で手頃で導入しやすい所が強みです。
では、反対にデメリットを考えてみました。
シガーソケット取り付けのデメリット
- 使える電化製品が限られる(少ない)
- シガーソケットが占有される
バッテリー直結の部分でも触れましたが、供給できる上限が低い事が短所です。
また、分岐されたシガーソケットでは、使用できない事がほとんどです。
使用する電化製品の消費電力によっては、このインバータで十分な場合もあります。
「自宅で使っているスマホの充電器が使いたい!」というた場合は、このインバータで十分です。
インバータは正弦波の方が良い その理由は?
インバータを通販サイトなどで、検索してみると「正弦波」といった言葉を目にします。
他にも「矩形波(くけいは)」や「疑似正弦波」といった言葉もあります。
これは、直流電流から交流電流に変換された時の、電気の波形の形を表しています。
「正弦波」は、三角関数の「sinθ(サイン)」の波形です。
コンセントから給電する電気は、この滑らかな波の電気です。
一般的な家電は、この波形の電流に対応しています。
正弦波に変換するインバータは、直流電流をこの形に変換します。
ちなみに、直流電流の波形イメージはこちら↓
インバータの中でも、安価な物には「矩形波」の出力の物がほとんどです。
矩形波の波形イメージはこんな感じです。
この矩形波のグラフを、正弦波グラフに近づけたものが「疑似正弦波」です。
波形のイメージはこちら。
矩形波よりは、正弦波に近い波形になっています。
正弦波の出力ができるインバータが良い理由は、これらの波形の違いにより電化製品が動作しない場合があるからです。
インバータの出力はどれくらいが良いの? 1000Wと1500Wの場合
インバータを導入する場合、どれくらいの出力があればよいのか?
1000Wと1500Wの場合に、どんな電化製品が使えるか、考えてみました。
(下の表の塗りつぶしは、消費電力が1000W以上の電化製品)
参照:『電源専門店オンリースタイル HP』より
参照URL:https://eco-power.jp/power_list.html
遠出した時に急ぎの仕事で、車の中で仕事をした…といったシチュエーションです。
起動時の瞬間消費電力を考えなければ、定格1000Wのインバータを使用した場合のイメージです。
特に消費電力の大きい物は、同時に使用している電化製品をにしておく事で使用できそうです。
1500Wの場合は、もう少し同時使用できる範囲が広がりそうです。
車で使うインバータ おすすめ 5選
車で使えるインバータ、おすすめなものをピックアップしました。
正弦波インバータ シガーソケット&バッテリー直結の2WAY
インバータ 正弦波 12V 500W 最大 1200W DC 12V(直流)AC100V(交流)変換 AC コンセント×2、USBソケット×2 |
定格出力500W、最大出力1200Wのインバータ。
出力口数…ACコンセント×2、USB×2
おすすめポイント
- 手頃な価格で正弦波のインバータ
- 150Wまでならシガーソケットで給電できる
- 車の中でパソコンが使える
注意ポイント
- 150Wを超える場合はバッテリー直結が必須(シガーソケットのヒューズが切れる)
- 手のひらサイズではるが、設置場所を考える必要アリ
BESTEK 正弦波インバータ
定格出力500W、最大出力580Wのインバータ。
出力口数…ACコンセント×2、USBポート×2
おすすめポイント
- シガーソケット、バッテリー直結の2WAY
- バッテリー直結用ケーブル付属
- 車でパソコンやスマホ充電に適しているサイズ
注意ポイント
- 150W以上の消費電力の電化製品を使う場合は、バッテリー直結が必要
LVYUAN 定格出力1000W 正弦波インバータ
定格出力1000W、最大出力2000Wのインバータ。
出力口数…ACコンセント×2、USB×2
おすすめポイント
- 保護回路によって接続機器の故障を防止
- アルミ製筐体と内蔵ファンによる高い放熱性
- シガーソケットでも使用可能(ケーブル同梱)
CLESEED 定格出力1500W 正弦波インバータ
CLESEED 正弦波 インバーター AC100V DC12V 定格出力1500W 最大出力1700W 瞬間最大出力3000W USB2.1A 50Hz 60Hz両対応 電源ケーブル付属 |
定格出力1500W、最大出力1700Wのインバータ。
出力口数…ACコンセント×2、USB×1
おすすめポイント
- 別売リモコンで簡単にON/OFFできる
- USBは2.1A出力、タブレットも充電可能
- ソーラーパネル充電時の電圧保護(過剰・低下)機能あり
注意ポイント
- 電子レンジは製品により使用できない場合アリ
COTEK コーテックのSPシリーズ
正弦波DC-ACインバータ 12V 1500W COTEK コーテック SPシリーズ SP1500-112 出力1500W 電圧12V |
インバータのリーディングカンパニーCOTEK社の正弦波インバータ。
定格出力1500W、最大出力2650W。
出力口数…ACコンセント×2
おすすめポイント
- 日本語マニュアル&販売店サポートが充実
- ケーブルのカスタマイズ可能&豊富なアクセサリー
- キャンピングカー雑誌で多く取り上げられる実績あり
注意ポイント
- 高機能なので、価格もそれなりの金額
- ケーブルなどは別途購入の必要あり
今回は正弦波のインバータをピックアップしました。
ノートパソコンなどの電化製品が使える、という点にフォーカスしています。
出力と価格の幅が、かなり広くなりました。(1万円以下~10万円超)
購入の場合は、使用頻度や使用する電化製品の消費電力から、最適な価格帯の物を選びましょう。
インバータ バッテリー直結の場合の注意点
インバータを、バッテリー直結にして導入する場合は、以下に注意しましょう。
- 走行用バッテリー直結の場合は、リレー等のアイテムが必要
- 出力に対する、ケーブルの容量は十分か?
1.走行用バッテリー直結の場合は、リレー等のアイテムが必要
エンジンルームのバッテリーに直結させる場合、バッテリー上がり対策が必要です。
運転中は、バッテリーが充電できるますが、エンジンOFFの時に必要です。
インバータ本体にもスイッチがあります。
万が一、スイッチの切り忘れがあった場合、バッテリー上がりに陥る可能性があります。
バッテリー直結のインバータ設置に合わせて、対策をしているブログや動画が多くあります。
例えば、アクセサリー電源がONになると、インバータに電流が流れるような仕組みです。
このような仕組みには、リレーというアイテムが使われる事があります。
対応できる電流の上限があるので、導入する場合はこの部分は確認が必要です。
2.出力に対する、ケーブルの容量は十分か?
インバータによっては、ケーブルが付属されている物もあります。
リサーチしていた中では、「ケーブルが細くて発熱した」といったレビューがありました。
ケーブルは、まず電力(W)と電圧(V)から必要+αの電流(A)を算出します。
その電流を許容できる太さの物を使用する事が、大切です。
ケーブルの太さの単位として「スケアミリメートル(square mm)」が使われます。
略して「スケア(sq)」と呼ばれています。
意味は、ケーブルの金属部分の直径の大きさを数値で表しています。
太さにより電流の許容量が変わります。
インバータを購入する時には、ケーブルの太さに注意しましょう。
日本ではスケア(sq)が一般ですが。アメリカではAWG(アメリカン ワイヤー ゲージ)が使われます。
スケアでは数字が大きい程、ケーブルが太くなります。
反対にAWGでは、数字が大きい程、ケーブルが細くなります。
AWG表記のケーブルの場合は、スケアに換算して考えると分かりやすいです。
また、ボンネットのバッテリー以外にサブバッテリーを導入するケースもあります。
他にも、インバータ搭載のポータブル電源を導入される方もいます。
万が一の災害の時だけでなく、仕事で使われる場合にも重宝するアイテムです。
今回は、インバータの簡単な紹介とおすすめのピックアップをしました。
バッテリー直結の施工については、多くの動画やブログに記載されているので、チェックしてみてください。
サブバッテリーについては、別記事でアップしようと考えています。
↓こちらも一緒に読んで下さい↓
『エアコンの効きがイマイチ… エアコンメンテしてみましょう!』
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