車のバッテリーを購入する時に大切な、形式の見方や選び方について書きました。
車のバッテリー 形式について
車のバッテリーの形式について書いていきます。
車のバッテリーの交換時期や寿命について別の記事で書きました。
車のバッテリーには種類があり、それぞれに形式の表記があります。
バッテリーの種類から書いていきます。
車のバッテリー 種類について
車のバッテリーの種類は以下の通りです。
今回は国産車に搭載されているバッテリーについて書きました。
- 標準車用(充電制御車用)
- アイドリングストップ車用
- ハイブリッド車用
1 標準車用バッテリー(充電制御車用)
標準的なバッテリーは、アイドリングストップなどのシステムを搭載していない車に使用されるバッテリーです。
バッテリー形式の表記はこんな感じです。
「60 B 20 R」
60 | B | 20 | R |
バッテリーの性能
(始動性と容量) |
バッテリーの物理的なサイズ
B…(短側面の幅と高さ)20…(長側面の長さ) |
+端子の方向
(LとR) |
|
大きい数字が高性能 |
交換時はこの表記が同じ物を選びましょう |
最近では、より低燃費を目指す為に、バッテリーの充電制御システムを搭載した車がほとんどです。
なので、「標準的なバッテリー=充電制御システム対応のバッテリー」と考えてOKでしょう。
※充電制御機能とは、バッテリーを常時充電の状態にせず、一定量を下回った場合にオルタネーターを稼働させて充電する機能です。
エンジンの動力によりオルタネーターを稼働させるので、オルタネーターを停める事でエンジンの負担を軽くする→省エネにつながります
見分け方としては、3つの方法があります。
充電制御車の見分け方
- バッテリーの+端子に電流を測る装置が付いている
(中にはー端子側に付けられている車もあります)
- 「低排出ガス車」や「燃費基準〇〇%達成車」のステッカーが貼られている
- 車検証に記載されている形式が、「DBA」等の表記から始まっている
2つ目、3つ目については、低排出ガス車や燃費基準達成車が、低燃費にする為に充電制御を搭載している、という解釈になります。
(メーカーによっては、ステッカーの代わりに達成車をリストアップして公開する場合があるようです。)
充電制御機能の搭載された車には、充電制御車用のバッテリーを使いましょう。
バッテリーにとっては、放電・充電の繰り返しになるので、対応していないバッテリーでは、すぐに寿命を迎えてしまいます。
86も充電制御システムを搭載しています。(形式が「DBA」で始まっています)
なので、充電制御に対応しているバッテリーを選択しています。
(中には、サーキットでのタイムアップの為に充電制御非対応でも、より軽量なリチウムイオンバッテリーを使用しているユーザーもいます)
2 アイドリングストップ車用バッテリー
アイドリングストップ車用のバッテリーは、先に挙げた充電制御システムに対応したバッテリーと、変わりはありません。
形式の表記はこの通りです。
「Mー42R」
M | 42 | R |
バッテリーの物理的なサイズ | バッテリーの性能 | +端子の向き |
交換時はアルファベットを合わせましょう | 数字が大きいと高性能 | Lは無表記 |
しかし、バッテリーの価格を見ると価格差が大きいのが分かります。
これは、アイドリングストップ車のバッテリーの方が、より過酷な環境で使用されているからです。
充電制御システムとの特徴的な違いといえば「停車中はエンジンが止まっている」という点でしょう。
エンジンを始動する時には、必ずセルモーターを回すのに電力が必要です。
また、エンジン停止中の電力はバッテリーから供給されます。
消費した電力を走行中に充電するために、充電効率や耐久力の高さが求められます。
このことから、充電制御システム対応のものに比べて価格差が大きいと考えられます。
3 ハイブリッド車用バッテリー
ハイブリッドシステムを搭載している車に対応したバッテリーです。
この場合のバッテリーは補機バッテリーの事を指します。
補機バッテリーとは、ハイブリッドシステムを起動する為に必要なバッテリーです。
モーターを動かすバッテリーに十分な容量があっても、補機バッテリーに容量が無い場合はハイブリッド車は動かす事ができません。
このタイプのバッテリーは、このように形式の表記がされています。
「S34B20R」
S | 34 | B | 20 | R |
排気構造 | バッテリー性能 | バッテリーの物理的なサイズ | +端子の向き | |
交換時は同じ形式のものを選びましょう |
排気構造の「S」以外は、標準車用のバッテリーと形式の見方は変わりありません。
ハイブリッド車のバッテリー(この場合は補機バッテリーの事です)は、搭載位置が車内である場合があります。
この時に通常のバッテリーでは、発生したガスが車内に排出されてしまいます。
そのため、特殊な構造により発生したガスがバッテリー外に排出されないタイプを選ぶ必要があります。
ハイブリッド車のオーナーの方は、現在付けているバッテリーと同じ形式の物を選びましょう。
車のバッテリー 性能ランクや選び方について
車のバッテリーの性能ランクや、選び方についても少し触れていきます。
これまでで、車のバッテリーの種類について書いてきました。
表記の説明には、ざっくり「バッテリーの性能」という書き方をしています。
バッテリーの性能ランクについて、少し掘り下げて書いていきます。
車のバッテリー 性能ランクとは?
車のバッテリーの性能ランクとは、始動性能と容量の総合的な性能を表します。
数値によって表記されます。
50未満は2ずつ、50以上は5ずつのランクが設定されています。
数値が大きい程、性能が高いランクであることを意味します。
車のバッテリー 始動性能とは?
始動性能とは、バッテリーが瞬間的に出せる電力の強さを表します。
エンジンを始動時の、セルモーターを回す必要電力が大きい為です。
冬場に、エンジンが掛かりづらいという経験をした人もいると思います。
低い気温では、バッテリー性能は落ちてしまいます。
特に寒冷地で車の運転をされている場合は、CCA値の値が高いバッテリー(または寒冷地仕様の物)を選びましょう。
車のバッテリー 容量とは?
続いて、車のバッテリーの容量について。
字の如くですが、バッテリーの出力できる容量を意味します。
カー用品店によっては、(車種にも依りますが)性能ランクが少し上のバッテリーへの交換を勧める場合があります。
これは、電装品や車内環境を快適にするアイテムが増える分、バッテリーへの負担が増える為と考えられます。
また、気温が低いとバッテリーそのものの性能が下がります。
転勤や進学などで、寒冷地へ移られた場合は、秋冬のシーズンに入る前に気候への対策をしておきましょう。
(ウォッシャー液の濃度や凍結対策など)
車のバッテリーの選び方
以上を踏まえて、車のバッテリーの選び方はこんな感じです。
基本的には、現在搭載している物と同じ形式(型番)を選択しましょう。
しかし、電装品やスピーカー等を増設している場合は、必要電力から逆算した容量のバッテリーを選択しましょう。
また、運転環境として気温の低い地域で運転する車の場合は、CCA値と容量の両方をチェックして選びましょう。
↓一緒に読んで欲しい記事↓
コメント